2007年度私家版この漫画がすごいベスト5 | カラクリリリカル

2007年度私家版この漫画がすごいベスト5

どうも「このまんががすごい」のランキングには釈然としないBが選ぶ

2007年度私家版この漫画がすごいベスト5です。(ちなみに去年はコチラ


一応「2007年に単行本が発売されている作品で、連載開始から時間の経ちすぎていないもの」を選びました。

今更「クレイモア」とか「オメガトライブキングダム」とか入れてもアレですし…



今年のダントツの1位はコチラ


沙村 広明
ブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS)

なんとなく「今年のベスト5はアレとコレだなぁ…」とか脳内会議も終了した年末も年末に、彗星の如く現れたダークホース。(別に馬車だからとかじゃありませんよ!)

と、いうか今amazonのレビューを読んだら物凄く不評なのに驚きました…

あとがきに引いたって洒落が通じなさ過ぎではないのか…。

確かに少女への死に至る迄の性的虐待という残虐なシーンもあるのですが、単行本一冊での群像劇として物凄く完成度が高いと思うのです。

純粋に面白いし、沙村さんの描くヴィクトリア朝時代(?)の絵も素晴らしい。残酷云々も、孤児院から歌劇団のスターになる少女・囚人の慰み物となって死んでゆく少女・囚人・少女を斡旋する貴族、果たして誰が本当に幸せだったのか?と考えると、その救いのなさが真実であって、悪趣味でもなんでもないように思うんだけどなぁ。


2位


福満 しげゆき
僕の小規模な生活 1 (1) (モーニングKC)

鬱系ギャグマンガ(?)の「僕の小規模な失敗」の続編。前作は面白いには面白いのだけれど、そのネガティブさや卑屈加減が酷すぎて時々「笑えねーw」と思っていたのですが、こちらはそのあたりが程好く一般受けするラインに落ち着いて、絵柄やコマ割りも洗練されており、モーニング編集者様の力量を感じずにはいられません。


3位


よしなが ふみ
フラワー・オブ・ライフ (1) (Wings comics)

BLの香りがする絵柄がどうも好みではなく、ずーっと手を出していなかったよしながふみさん。その偏見に関しては、モーニングでの連載「きのう何食べた?」を読んでから「大奥」に手を出して、この「フラワー・オブ・ライフ」を読み終えた時、土下座したい勢いで反省致しました。タイトルと内容の関係が実に好みで、最終巻に関してはこの一年で最も衝撃を受けた漫画です。1巻だけ読んでピンとこなくても、絶対4巻迄読んで欲しい!!傑作です。


4位


舞城 王太郎, 青山 景
ピコーン!

4月に絶賛した 、言わずと知れた舞城作品を漫画化したもの。やっぱり今読んでも、原作より好きだなぁ。

5位


迫 稔雄
嘘喰い 1 (1) (ヤングジャンプコミックス)


「カイジ」「LIAR GAME」に続くロジカル系ギャンブル漫画になる事を期待してのランクイン。前記作品と異なるのが知VS暴という構図で物語が進むという点で、バキとかエアマスターも好きな人はかなり楽しめると思います。現時点(5巻)ではロジカルな面白さはあんまり無くて格闘系の面白さの方にどんどん傾いてる気がするので、どうなるのかなぁ…